ベビフィットプログラムの目的
赤ちゃんもお母さんも日常を心身共に健康で楽しく、親子の愛情と信頼関係を深めていくことを目的としています。
赤ちゃん
なでる、さする、動かす、抱きしめる、といったスキンシップを根底にして、
視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感への刺激や平衡感覚、神経系への刺激を与えて、
赤ちゃんが元気で健康に育っていくことを目的としています。
お母さん
①赤ちゃんへの良い環境はお母さんが心身共に良い状態でいることです。
愛情のこもった赤ちゃんへのスキンシップは親子の絆が強まり子育てへの自信が持てることを目的としています。
②出産でダメージを負った体を回復させ、育児動作からの疲労を解消することで妊娠前より美しく輝くことを目的としています。

ベビフィットプログラムの効果
赤ちゃんへの効果
運動面
●赤ちゃんが活発にそしてスムーズに動けるようになります。
●赤ちゃんの食欲や睡眠等の日常の生活リズムを整えます。
●赤ちゃんの自然な運動発達を促します。
精神面
●赤ちゃんが精神的にリラックスし、情緒的に安定します。
●赤ちゃんの筋肉をリラックスさせ、疲れをとります。
肉体面
●赤ちゃんの毛細血管や循環を刺激して、新陳代謝を活発にします。
●赤ちゃんの消化や吸収の機能を高めて健康な身体を作ります。
●赤ちゃんの中枢神経を目覚めさせ、神経系やホルモン系の機能を活発にします。
●赤ちゃんへの皮膚への刺激は内臓の働きを活性化させます。
●赤ちゃんの自然治癒力をアップさせます。
情緒面
●赤ちゃんの脳に良い刺激を与えられます。
●お母さんからの語りかけによって、言語の発達に繋がります。
お母さんへの効果
肉体面
●赤ちゃんと触れ合うことで、最低血圧で平均17%、最高血圧は平均10%下がります。
●赤ちゃんと触れ合うことで、ストレスホルモン数値(コレチゾール濃度)が半減します。
●お母さん自身が体を動かしたり、セルフマッサージをすることで老廃物が除去され、元気になります。
精神面
●脳内からα波が出て精神的にリラックスします。
●育児に臨む姿勢が積極的になり、赤ちゃんと過ごす時間が楽しくなります。
(東京電機大学超伝導応用研究所のデータより)
いつから始められるの?
生まれてすぐに、新生児の時期から始められます。
抱きしめたり、撫でたり、お母さんのストレスのない触れ方からスタートしましょう。
赤ちゃんの様子を見ながら、だんだんと部位に応じた強さで触れていったり、動かすスピードを調節していきましょう。
月齢や発達段階により、プログラム内容をカスタマイズすることが可能です。



準備と環境設定
●なるべく赤ちゃんはオムツ一枚での裸の状態で行いましょう。その場合、オムツは緩めに調節してあげましょう。
●赤ちゃんの下にはタオルを敷いてあげましょう。もし、泣いてしまうようでしたら抱っこして無理のない姿勢で触れてあげましょう。
●室温はお母さんが半袖で過ごして心地よいと感じる温度設定にしましょう。23℃前後位を目安にしましょう。
●明るさは直接日光が当たる場所は避けて赤身体を観察できる位の明るさで行いましょう。
●月齢が進んでくると、マッサージで触れ合うよりも、抱き上げたり、赤ちゃんの身体を動かしてあげるダイナミックなスキンシップを好むようになってきます。その場合は服の上から触れるなど、臨機応変に対応していきましょう。
赤ちゃんとのスキンシップ・3つの大切なポイント
●赤ちゃんの目を見つめて
●微笑んで
●たくさん声をかけながら
見つめる理由
赤ちゃんは脳波の研究結果から「視線が真っ直ぐ見つめている顔」に反応するからです。
笑顔の理由
赤ちゃんは自分に興味を持ってもらい、大切に思われていると感じるからです。
声のトーンは
通常の話し方よりも少し高い声にして語りかけましょう。
何故ならば、赤ちゃんの耳は大人の声より少し高い周波数に共鳴するからです。
そして言葉の抑揚を大きくする、同じ事を繰り返す、ゆっくりと話す、等の声かけを心がけましょう。また擬態語を用いたり、触れている部位の名称を伝えながら触れることも脳への刺激になります。
赤ちゃんを褒めながら触れていくことは脳への刺激になります。
脳内の心地よいと感じるA点神経を刺激して、赤ちゃんの脳の好刺激を与えていきましょう。具体的な言葉がけとして「可愛いね」「おりこうさんね」「大好きよ」等の言葉をかけながら触れていきましょう。

赤ちゃんの発育と発達について
乳児期と言われる1歳までの時期は人の一生のうちで最も心身の発育・発達が著しい時期です。発育・発達が著しいこの時期に大切なことは心身共に、あらゆる方向からバランスの良い刺激を与えてあげることです。
身長・体重
出生時の平均体重は3kg前後ですが1歳では約9㎏ほどの重さになり、出生時の平均身長は50cmほどで、1歳では約75㎝ほどまで伸びます。
脳細胞
赤ちゃんの1000億個の脳細胞は神経回路の連絡網の繁栄と淘汰を繰り返しながら1歳までに著しく発達していきます。
発達の月齢
運動面の発達は新生児の頃(0〜1ヵ月)を経て首がすわり(2〜4ヵ月)、頭を上げ、寝返りをし(4〜6ヵ月)、お座りやはいはいをし(6〜10ヵ月)、つかまり立ち、一人歩き(10〜18ヵ月)へと発達していきます。
五感の発達
五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)の発達は胎児の頃から始まっていますが特に触覚と聴覚はほぼ完成した状態で生まれてきます。触覚は発生学的には皮膚と脳とが分岐したもので、スキンシップにより脳の発達にも繋がるという相関関係を持っています。
言語の発達
言語の発達は「バブブ」といった喃語を経て初語へと進んでいきます。発する言語よりも、数倍の理解力を持っています。その言語量は接する人たちの言葉がけの量に左右されます。
情緒の発達
情緒面の発達は新生児期の未分化な情緒からやがて快・不快の感情の表れ、そして嫌悪、怒りの感情、愛の感情と分化していき、2歳までの間に基本的な情緒が分化します。
行動の発達
6〜8ヶ月頃には人見知りが始まり、その延長線上として後追いが始まります。これは発達段階の一過程であり、成長の証として捉えましょう。この時期を上手に乗り越える事によってお母さん以外の人との関わりにも不安を持たなくなります。
睡眠の発達
新生児の頃は眠っていることがほとんどですが、4ヶ月頃になると昼夜の区別がついてきて、9ヶ月頃になると午前、午後と昼寝をとるようになり、起きている時間が定まってきます。
食事の発達
新生児の頃の母乳やミルクのみの時期から5〜6ヶ月頃になると乳首と同じ程度の柔らかい離乳食を食べ始め、1歳頃には大人とほぼ同じような固形物も食べられるようになります。
社会性の発達
生後6〜8週頃には人の声や視線に対して微笑むなどの反応が見られます。3ヶ月頃からは人を見つめたり、あやすと泣き止むと言った社会的行動が出現しています。最初の対人関係はお母さんだけと構築されていますがその後、母親以外の両親、兄弟と拡大されていき、他人に対する認識へと範囲は拡大されていきます。